CPRM(Content Protection for Recordable Media)とは、記録用媒体にかけることができる著作権保護技術のひとつです。 デジタル放送のTV番組を録画するには、CPRMに対応したレコーダーと、同じくCPRMに対応したDVD±Rが必要です。 TV番組のコンテンツデータにはあらかじめ複製許諾回数の情報が入っており、ディスクには個別の製品番号が、レコーダーにはコンテンツごとの複製履歴がそれぞれ情報として管理・制御されており、 複製許諾回数を超えてコピーをしようとするとストップがかかる仕組みになっています。
CPRMに対応したディスクは、通常「録画用 DVD」や「DVD for VIDEO」というような表記がされています。 これに対して、CPRM非対応のDVD±Rには、「データ用 DVD」や「DVD for DATA」と記載されています。 ですが、これらの表記はあくまで「デジタル放送のTV番組を録画するかどうか」という基準で振り分けられたものであり、実際にはデータ用DVDに動画を入れることも、 録画用DVDに写真や書類のデータを入れることも可能です。しかしながら、当然「データ用 DVD」に地デジ番組を録画収録することはできません。 また、「録画用 DVD」は、上述のとおり複製を制限する性質があるので、コピー元のマスターディスクとしては使用できません。
CPRM対応のDVDが複製を制限しているのはデジタル放送コンテンツに限られているので、例えば、自分の子どもの卒業式を自分で撮影した動画であれば、コピーに制限はかからないはずです。 実際にCPRM対応DVDを生産しているメーカーも、デジタル放送以外であれば制限なくコピーができる、と説明しています。ですが、DVDのコピー機械、または大量生産を行うプレス用の 機械やマスタリングの機械、それぞれを制御するソフトのメーカーなどは、大量生産時のマスターとしてCPRM対応ディスクを使うことは保証の対象外としています。
DVDの規格は、1990年代半ばにDVDフォーラムにおいて策定されました。
その規格に合わせて、様々なソフトやプレイヤー、プレスの機械やマスタリングの機械、生産したディスクの検査をする機械などが作られました。
それに対して、地上波デジタル放送や、CPRMというのはずっと後で生まれた規格です。
先行する規格に沿って作られた機械類が後発の規格に対して互換性の保証をする、というのは、あらゆる面での検証が必要で、現実問題として非常に難しいと言えます。
しかしながら、弊社においても過去をさかのぼれば、2003年頃まではDVD±Rのマスターは受け入れていませんでした。当時はほとんどがDLTテープという磁気テープを使ったメディアでの入稿だったのです。これは、一本5000円近くする代物で、
専用のドライブやソフトなど設備も高額で、当時はスマホもSNSもほとんど普及しておらず、動画を手軽に自分で編集してDVDにする、というような発想はほとんどありませんでした。
そこから時代の流れに合わせて、海外プレス工場とも交渉を重ねていき、地道な検証や情報収集を続けた結果、今ではDVD±Rでの入稿も受け入れてもらえるようになりました。これからも受け入れ可能なマスターが増えていくよう、努力を続けていきます。
※参考 DLTテープ
上記の通り、録画用DVD、CPRM対応DVDがマスターとして使用できないのであれば、データ用DVD、CPRM非対応のDVDを探す必要があります。現在、コンビニエンスストアに行ってDVD±Rを探すと、 見つかるのはほとんどが録画用DVDのみ、というのが現状です。大きな家電量販店に行くと、いろんなDVD±Rが置いてありますが、パッケージに明確にCPRM対応か、 非対応かが、書いていない場合、店員さんに聞いても、はっきりとした答えが出ないこともあります。そんな時はやはりAMAZONや楽天市場など、 スペックに関する情報が豊富なショッピングサイトが便利です。 「DVD CPRM非対応」というようなワードで検索すれば、いくつか候補が出てくると思います。この期に及んで、「アナログ放送録画専用 120分 著作権保護非対応」というような、 どちらかすぐに判断できないものも出てきますが、そういった候補は除外して、はっきりと「データ用」「CPRM非対応」と記載されているものを購入しましょう。 それでもうまく見つけられない場合や、2~3枚だけ欲しいのに、50枚入りしか売っていない、というような場合は、当社で販売も承りますのでご相談ください。(送料・代引手数料込み3枚で片面一層DVD-R 800円 片面二層DVD-R 1000円)。